2010年12月7日火曜日

スカートの裾ひらり「you may dream さま」

ある記憶の断片が現実なのか
はたまた夢なのか
よく区別がつかなくなることがある

これはあちら側のお話。。。

ある真夜中、散歩の途中で
空を見上げる鳥に出逢う
足元にはトロピカルなお花
感覚の中では真っ赤なお花
けれど視覚に色は映らない
すべてが真夜中の黒に近い藍色
パリンと音が鳴りそうな細い三日月に照らされて
輪郭だけがうっすらと光って見えている

「へびはもう冬眠に入りました」
「大地はこれから静寂の季節を迎えます
「静寂の中から届くメッセージは膨大です」
「私はもうじき飛び立ちますが、
今はその静かに響く大地の声を聞いているのです」
と鳥が言う

 「大地の声を聞いているととても落ち着くのです」
「ずっと空を飛んでいるのも疲れてしまうのでね」
と言って鳥はまた空を見上げた

私は黙って鳥と一緒に空を見上げた
星も見えない真っ暗な空に
吸い込まれそうになって
思わず立っている両足に力を入れた
。。。。。。