音をを大きく分けてみると、2つのタイプに分けることができます。 攻撃していく音とつつみこんでいく音。音楽とよばれるもの、特に西 洋音楽の伝統では、攻撃していく音の要素を多く使うことによって表現をたかめていきます。逆に自然の音や民族音楽などでは、つつみこ んでいくの要素が多いためか、まわりの風景や生活空間になにげな くとけこんでいることがわかります。つつみこんでいく音は、個人の極端な美意識よりも、私たちのなかにねむっている感性をひきだしてくれます。
自然の音を聴いていると、無秩序なものではなくとても調和のとれ たものであることが気分をやわらげてくれます。カッコーの歌声やアカゲラのバーカッション、小川のせせらぎ、コマドリのコーラス、波のひとりごと、などに耳を傾けていると、ボクもいっしょに演奏して みたくなります。
樹の香りのなかに含まれているフィトンチットが殺菌効果や心身を リフレッシュしてくれることが近年の研究で解明されてきました。 自然の音やつつみこんでいく音を聴くことによっても同じような体験ができるものと思います。
このレコードでは自然をベースに、そこから共振してくる音の波長にあわせて、伴奏していくといったかたちで、まとめてみました。 自然音の方が主旋律として聴けるかもしれません。それはきっとあなた自身が発見した、あなただけの音楽なのです。
吉村弘
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